アメリカの減税は日本経済に好影響 (法人税20%へ、相続税は廃止)

トランプ米政権は、9月28日に30年ぶりとなる大型の税制改革案を数々公表しました。
フォーカスされていた法人税は35%から20%まで下げ、主要工業国でも低い水準への軽減をめざすとしています。
このほかにも海外利益を国内に送金する際の課税も原則廃止をするなど、米国企業の税負担を軽くし、米国内での投資や雇用を後押しすることを狙いとしていいます。他にも相続税廃止・・個人所得税もシンプルに!

*法人税
・35%から20%へ。
・海外所得の課税をやめ、米国に資金の還流を促す。
・全世界課税の廃止➣海外保留資金は1回のみ課税。
・「パススルー事業体」として構成される企業に課す税は上限25%とする。

*個人
・39.6%から35%へ
・税率7段階から3段階へ簡素化
・基礎控除を2倍に

*相続税は廃止。

≪参考:全世界所得課税の廃止➣源泉地国課税に≫

米国では現在、法人に対して、その所得の源泉が国内であっても国外であってもすべて課税対象とする全世界所得課税が採用されています。
ただし、所得の発生時ではなく、米国外子会社が得た所得を配当として米国親会社に還流した時点で課税する仕組みを採っているため、米国企業は所得の源泉地国と米国とで二重に課税されます。
米国企業はこれを回避するために子会社が得た所得を親会社に配当しない傾向にあり、2 兆ドル超の利益が海外に留保されていると言われていました。
そこで、米国企業がグローバルマーケットで他国企業と同等の条件で競争できるよう、全世界所得課税を廃止し、テリトリアル課税(源泉地国課税)を導入するとしており、これにより、米国外子会社の所得は、源泉地国でのみ課税されることになり、米国親会社が少なくとも 10%以上の株式を保有する米国外子会社から配当を受領しても、その配当に対する米国内での課税は免除されることとなります。

このテリトリアル課税への移行措置として、改革案では、海外に留保されている利益に対して米国内に還流されたものとして扱い、1 回限りの低率での課税を行うとしました。
また、移行措置期間においては、現金及び現金同等物より低い税率で、海外に留保されている流動性の低い資産に対して課税することも盛り込まれています。

( 大和総研10/6記事)

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このアメリカ減税案は、法人税の減税額を10年間で1.5兆円㌦(約169兆円)と日経新聞、個人減税も入れると2.2兆円㌦となると大和総研10/6記事は述べています。
これが実現すれば、戦後最大の〔ブッシュ減税〕を大きく上回ることになります。
9/27は発表に市場の反応は、期待どおり株高、米ドル高でしたが、そのまま米国の経済成長につながるかどうかは今のところは不透明です。
そして、アメリカの連邦政府債務は過去最大に膨らんでいるため財政悪化の懸念は残りそう。

★さて、日本への影響ですが、米国の減税案は、
企業の米国現地法人に恩恵を与え、連結純利益の累計は増えると大和総研は述べています(H29/1/18)。
とりわけ、自動車業界への影響は大きく、トヨタ自動車やホンダの2018年3月期の純利益を5%前後程度は押し上げるだろうと予測する有識者もいます(野村証券の桾本将隆氏)。
アメリカ議会の期待どおり減税により投資や企業業績の拡大、株高が進めば、日本国内経済も好影響を与えると予測できます。

記事提供:日経新聞9/28、BBC、News Japan、大和総研