❅ 雪の結晶の規則性 vs 囚人のジレンマの不規則性 ❅


冬に見る雪は、美しい6角形の結晶でできています。他にも自然界には、蜂の巣の6角形や、芸術的な螺旋構造の人間のDNAなどのように、物質は一定の規則性をもって出来ていることが知られています。

それとは対照的に「社会システム」は感情優位で不規則に成り立っていることも知られています。
今後マーケットではどのような考え方をとり始めるのでしょうか。不規則なマーケットをうまく手中に収め始めるている商業界について、生物や経済の入門的な学説の視点から考察してみました。

Ⅰ. 世界を作っている階層構造 
“複雑系科学” という分野の視点から、私たちを取り巻く世界をミクロからマクロの階層で並べると次の図のようになると考えられています。

この各階層は、性質は違いますが、固有の法則が存在し、階層同士がつながりながら成り立っています。科学ではこれらの事柄を理解するために、このように対象を要素ごとに分解してその性質を分析する“還元主義法”がとられています。

たとえば物質は多数のミクロの原資と分子の結晶で美しい秩序のある形を作り上げていますが、これらは何かしらの形で協力しあって、全体を作っていると分析されています。

そして、温度、圧力などの環境の変化を加えると徐々に変化します。水は熱を加えると不連続に個体から液体になり、そして気体になる“相移転”が起きることはよく知られています。
❅ 雪の結晶もその規則性でできています ❅

他にも、自然の生態系は連鎖で成り立っていて、土壌微生物を原生動物が食べ、これを昆虫が食べ、昆虫は鳥に食べられて、鳥は肉食動物に食べられ、その死骸はまた土壌微生物に食べられるというように、有機物である生物の世界では、再利用の規則性があることが多くの人に知られています。
このように表の各要素はある程度その法則と秩序があることがわかっています。

しかし、社会も絶えず変化し続けている「生きているシステム」でありながら、その規則性は明らかになっていません。
たとえば、人間は新陳代謝を繰り返すので数か月で物質が入れかわり、去年の自分と今年の自分は物質的には違っていますが、人物としては同一であり変わりありません

社会組織も構成する人の入れ替えはあったとして、世代をこえて存続し全体はまとまっていますが、その組織の生命体の本質は隠されたままで不確実と言えます。このように“生命”や“社会”は “複雑系”と言われ、従来の科学的な分析方法では扱えない領域としてそのまま残されています。

★筆者は「社会システム」が不規則性な理由をいくつか考えてみました。ひとつは“意識活動をする個” の織り成す重ね合わせが沢山あります。 “意識と感情” を作るDNAは1人60~100兆個の天文学的な数値からできていますが、それは1本は4cmくらいの長さ、つなぎ合わせると単純に120兆m(約1200億㎞)もあり、例えば地球を300万回、太陽系だと2回程くるくると巻きつけられる位の長さだそうです。地球の77億人がそのDNA細胞を持っていると考えるとその意識と感情の向かう方向は無限に不規則といえるでしょう。

そして、もうひとつは電磁を帯びた自然界のしくみですが、46億年前に放電プラズマ(稲妻)が大気から海にふりそそぎ、そこから生命が発生したのはご存知の通りなのですが、それ以来、水、地面、大気、人も電磁を帯びる“電気伝導性”になっています。

なので、お天気の良い日は大気上層部のプラスの帯電と、地面のマイナス帯電が人間の体の水をとおして電流を流し、体内で中和されて放電し消滅して、人間の気分も体調も快調になるそうです。このような電磁気に満ちた4次元の自然界と生物界の仕組みは、「社会システム」の行動様式の規則性にも影響を与えているのではないでしょうか。

(出所:MDA特性綜合研究所HP)

Ⅱ. 囚人のジレンマゲーム 
「社会システム」には規則性がなく複雑系であることを前提として、考え出されたゲームに “囚人のジレンマ”と言うゲームがありますが、経済学でも引用されている駆け引きの原理です。

お互い協力する方が、協力しないよりもよい結果になることが分かっていても、協力しない者が利益を得る状況では互いに協力しなくなるというジレンマが起こる、このように人間の駆け引きからは規則性を予測することは難しいので答えは一律でないというのがゲームの結論です。

  囚人のジレンマのCASE 

(設例はWikipediaより引用)
一緒に犯罪をした2名の囚人(A・B)を自白させるために、検事は2人に次のような取引をもちかけた。

①本来ならお前たちは懲役5年だが、2人とも黙秘したら、証拠不十分として減刑し、2人とも懲役2年だ。
②片方だけが自白したら、そいつはその場で釈放してやろう(つまり懲役0年)。この場合黙秘してた方は懲役10年だ。
③ただし、2人とも自白したら、判決どおり2人とも懲役5年だ。

このとき、「2人の囚人はそれぞれ黙秘すべきかそれとも自白すべきか」という問題です。
※ 2人は別室で相談することはできない状況です。

解           説    

2人の囚人の行動と懲役の関係は下表(利得表と呼ばれる)のようになる。表内の年数はそれぞれの懲役がそれぞれ○年、△年であることを意味する。たとえば表の右上の欄(10年,0年)とは,「Aが黙秘・Bが自白」を選択した場合、Aの懲役は10年、Bの懲役は0年であることを意味する。


2人にとって、「互いに自白」して互いに5年の刑を受けるよりは「互いに黙秘」して互いに2年の刑を受ける方が得である。しかし、2人がそれぞれ自分の利益のみを追求している限り、「互いに黙秘」という結果ではなく「互いに自白」という結果となってしまいます。

➣  レンマと言われる理由・
このようなジレンマが起こるのは以下の理由によります。まずAの立場で考えると、Aは次のように考えるでしょう。
Bが「黙秘」を選んだ場合、自分の懲役は2年(「黙秘」を選んだ場合)か0年(「自白」を選んだ場合)だ。だから「自白」を選んで0年の懲役になる方が得だ。
囚人Bが「自白」を選んだ場合、自分の懲役は10年(「黙秘」を選んだ場合)か5年(「自白」を選んだ場合)だ。だからやはり「自白」を選んで5年の懲役になる方が得だ。

したがって、Aにとっては,Bがどのように行動するかわらないため自白することが最適な選択ということになります。これはBにとっても同じであるので、BもAと同じ考えによって自白することが最適な選択であり、このような理由で2人の囚人は結果的に「互いに自白」という行動をとることとなります。

➣  ポイント ・・
「囚人Bが自白してしまうのではないか」という懸念や恐怖から囚人Aは自白するわけではなく、囚人Bが黙秘しようが自白しようが囚人Aは合理的に自白するという点です。2人にとって「互いに黙秘」することが最適であるにもかかわらず,2人がそれぞれ合理的に自白するという「互いに自白」という結果は両者間では均衡な利であったとしても各自にとっては最適とは言えません。

➣ 「 協 調 」 と 「 裏 切 り」 ・・

2人の囚人A・Bが「互いに黙秘」することを「協調」と言い換え,「どちらかが黙秘しているとして自分だけが自白して釈放してもらおう」とすることを「裏切り」と言い換えたとき,結果的に両者は「裏切り」を選択することになります。

囚人のジレンマゲームはおおよそこのような内容ですが、自己の利益を追求する生物である個人が、社会でどのように協力していくかという基本を問いており、経済学のほかに、政治学、社会学、社会心理学、倫理学、哲学などの幅広い分野で生物の協力行動モデルとし、研究されています。
そして、最近では、囚人のジレンマではゲームを無期限に繰り返すことで協力の可能性が生まれると言う結果もでています。

 マーケットでの実例 
現実社会における事象にも囚人のジレンマを使って説明できるものは多くある‼それどころか、あらゆる商談取引のほとんどは、典型的に囚人のジレンマゲームが働いています。

取引によって互いに利益を得ることができますが、取引内容を自分に優位に運ぶことで自分の利益を増やすことができます。しかしあまりに相手を劣性に追い込むと、買い手が期日までに代金を支払わない、売り手が商品を引き渡さない、不良品を売りつける、といったしっぺがえし “裏切り” が起きるわけです。
この “裏切り” をコントロールする仕組みは、取引の繰り返しによって確保する、または取引相手が裏切ったら将来の取引をやめるという脅しを掛け合い阻止する事が可能になるとしています。

囚人のジレンマゲームは、「社会システム」は人間のその時の感情に基づき、規則性のない判断の連続で出来上がっていることを教えてくれます。  そして社会は “協調” と “裏切り” の駆け引きをし続けていることも。

Ⅲ. これからの複雑系社会での成功 
一方、世界的に今ほど “相互利益の達成” が強調されていることはなかったように筆者は感じます。その世界の潮流を知り、可能なところから自分のビジネスに取入れ実行しいくことは、将来的に時流に乗り遅れないための策と言えそうです。

★ここでは、生物である人間の振る舞いや、経済を構成する人の振る舞い、そしてそれをもとに今世界が取り組みはじめていることを私見でまとめてみました。

1.生物学からの人間のふるまい
人とのコミュニケーションですが、社会学では ”相互理解を促進するため” と言われますが、生物学ではコミュニケーションは、自分の生命(遺伝子)を最大限に拡散するための方略として選択とされ、“個体の利益を優先する”ように動いているそうです。それは自分主義というより“結果的にその効果が自分の利益に帰ってくるような行動を示すように進化” してきたそうです。つまりコミニュケーションは “わかり合う”というより “社会の利益にとって最適な形になることが自分の利益に還元される”  という理解です。

他にも “ミラーニューロン” という人間にある神経細胞は、ほかの人の行動や心理を自分に移し、同じ場面では同じ行動をするようになるという事もわかっています。感情はこの神経細胞のつながりで発生するそうで、人はお互いの様子を基にした行動様式をとることが根っこにありそうです。

★このように生物学からみると、複雑系と言われる「社会システム」では、雪の結晶のような規則性はなくても、感情による相互関係や行動様式は根底にあります。

2.経済の中での人のふるまい
一方、「経済システム」も複雑系の一つの典型と言えるにもかかわらず、今の経済学では貨幣の生成モデル、株式市場、為替市場など、一時点の断面を前提にして経済全体は一瞬に均衡すると考えられており、人間の “複雑系” のふるまいを取り上げていないので、生命本来のダイナミズミを捉えきれないことが指摘されているようです。

実際の経済活動は、多くの方が知っているように、ある都市やお店に人があつまれば好循環になり、逆に1滴のうわさから簡単に悪循環も生み出します。これは値段なのか、店員の接客なのか、宣伝効果なのか、マーケテイング戦略なのか、事故だったのかと言うことは、一瞬一瞬の関係ではなく時間の流れに沿って展開される結果です。

商業の視点は一断面ではなく、社会ネットワークに流れる情報が遅延を伴ってでも徐々に伝播していると考え、経済活動はがっちり組まれずに緩やかに繋がったネットワークの結果としています。つまり生産者と消費者は直接でなくても間接的に時間を経て繋がっており、それを継ぐのは確実に商業的に媒介された活動です。

また、現在のマーケット戦略では、複雑系を一部克服することができるようになってきています。今まで因果関係がわからなかった顧客の購買パターンを、個人の電子取引上での検索アクセス履歴から、膨大な行動や嗜好のデータを集めて分析することで、その人の最適パターンの規則性が解明されてきています。但しインターネット利用人口は主に先進国の27億人ですから人類全体の35%程度なんですね。

経済活動の主体は 最たる“複雑系” の人間であるため、人の嗜好パターンに基づく緩やかに繋がったふるまいを捉えてみる必要がありそうです。

3.市民の行動原理は “互恵的” なふるまい
しかし、経済学者の中でもアドルフ・ワーグナーは「国民経済論」の中で、現実の人の行動は経済学を超えてもう少し多様であると説いています。
経済を “民間経済組織(注1)・共同経済組織(注2)・慈善経済組織(注3)” の三つの類型に分類し、この組合わせで “国民経済” が構築されるとしています。そして人間は私的である以上に社会的な存在であり、他の人々と共同生活を営んでいるという現実があるので “共同する動機” という重要な役割を人は持っているとしています。特にその中の “慈善経済組織” という考え方は、個人の慈善動機による経済行為の背景は利他的動機と考えられ、重要性を帯びてきています。この動きは前述した生物学的人間のふるまいを裏付けているようです。

新しい人間の経済活動が、共感を呼ぶために地盤に広がる必要があるとしたら、“他者と協力しあうこと”、“連帯すること”、あるいは “利他的な行動や公益に資する行動” をとれば、結果としてビジネスにもつながり、世界を広げていくのであるとしているのです。

その理論を深めたリチャード・マスグレイブ(1910~2007年)は ”個人の効用は、自分の消費する財・サービスだけでなく、他人の消費する財・サービスの水準にも依存する”という形で問題を捉えて利他の行為を数式化したことで後にノーベル経済学賞を受賞しました。

さらに、進化生物学者のロバート・トリヴァースは、生物学への一連の草分け的な貢献において「互恵的利他主義の進化論(注4)」というメカニズムを提唱しました。生物は自分に利益が戻ることを前提に相手を助けることがあるというものです。

★良い例としては、集団で洞穴などに住むチスイコウモリは、夜間にほ乳類などの血を吸い、それができなかった20%程度の仲間に血液を分け与えるやりとりがあります。しかし返礼をしない個体は仲間からの援助を失い、群れから追い出されるそうです。
つまり、最初は利他的に振る舞っても、相手も利他主義者でない場合は援助を打ち切る。この戦略は前述のゲーム理論のしっぺ返し戦略と酷似しています。

4.ビジネスは “間接互恵性” なふるまい
上記のトリヴァースが提案した「互恵主義」は長期的なつきあいがある2個間を前提としていますが、人間は直接関係のない相手にも協力的な行動を示すことがわかり始めています。これを「間接互恵性」と言います。

★“AがBを助けても、BがAを助けるとは限らないが、AがBを助けるとAの評判があがり、各エージェントは出会った相手の評判を考慮し、CがAを助ける可能性がでるというものです”

それは、例えばA社(企業)が、B(環境)を保全することで、最終的にA社はC(消費者)から多くの信頼と利益を得ることができると言う、回りまわって自分に利益が戻ってくるという考え方になっています

間接互恵性は社会的な評判を通して間接的に行われる互恵関係で、自分が直接利害関係にない相手であっても親切に振る舞えば、良い評判が高まり、他の人が利他的行動を示すかもしれないという“評判システム” のもとで、見ず知らずの相手への利他的行動は進化してきていると考えられています。

同様に負の外部性もそのままにしておくと自分のところに影響をするという考えです。

多くの動物学者はこの理論を、動物や時には植物など他の生物にも適用していましたが、、数理生物学者マーティン・ノヴァクと数学者カール・シグムンドが、間接互恵性により利他行動が進化しうることをコンピュータシミュレーションで示唆し明確に人間の心理に適用することを論じました。
この考え方は、前述したワーグナーの「慈善経済組織」にも通じるものがあり、企業は利益の追求に限らず、企業の存在意義をこのような「間接互恵性」の側面からも問われるようになってきていると言えます。

★そして、すでに「互恵性」は、現実的な商業の場には徐々に体現されています。誰でもが参加できるECのプラットフォーム化や、シェアリング・エコノミーなどが成功例でしょう。これはお互いにフラットな立場でサービスや商品を繋げあったり、余っているものを補い合うことで、互いに “win win” が達成できることになります。金銭を通さず物々交換も可能になってきた21世紀の新しいマーケットの形と言えそうです。

Ⅳ. 不確実な世界を手にする人類 
少し気が早いかもしれませんが、現在のデジタル経済が世界のインフラとして落ち着くころ、次に人類はAIロボットを家族として受け入れ、有機物と無機物が家族となり一人暮らしや労働から解放されることが考えられます。

その頃、人間も体のパーツを無機物に交換するなどして、放射能がある宇宙や光のない海底でも暮らせるような体を手にいれるのでしょう。

次は商業とは別ですが、物資やサービスも十分に人々に行き届いたあと、次に人類が望むとすれば何でしょうか。
・・抽象的ですが、筆者が思うのは、テクノロジーとは別の世界への侵入への要求です。

おそらく自分の五感をはずすして異なる世界へ踏み込みたいという希望ではないかと思うのです。人類の五感は人々を良くも悪くも翻弄してきました。この五感の感覚を十分認知した人々が次に望む行動はテクノロジーから離れることかもしれません。

人類は今までも望んだことはほぼ現実化させていています。きっとこの非現実的な事も、お金をかけることなく、それぞれの意思でやすやすと達成させることができるでしょう。

五感をはずすことに成功した人類は、今のような五角形(☆)の重い物体から抜け出し、意識だけになっている、もしかしたら透明のクラゲのように別の世界を漂うこともできるようになっているかもしれませんね。そうすると意識を個から全体に広げていくこともできるようになります。これは逆に意識が勝手にさまようことを防いでくれるとも言えます。
信じがたいですが、史実には古代の人がこの能力を有していたことが記録されています。

すでに2017年に中国では量子テレポーテーションが成功していますから、人の意思は同時に伝わるどころか、音と香、色と言葉 が別々ではなく、なぜ一緒の感覚なのかもわかる時代がくると思います。

不確実性で膨大なデータを集計してもわからなかった人の感情や1億年の時間もわかります。
例えば、JUJUの歌にある “♪どうして出逢いは選べないの~ 別れは選んでゆくのに~ ♬(春雪) ” というような悩みもなくなるかもしれませんね。
それはさらには、電磁波で包囲された自然界からの逸脱にもつながりそうです。
“生命と社会の複雑系” が解明できる未来が近づいているように感じます。

                        === おわりに ===

雪の結晶は規則性があるのに、感情を持つ人が集まった社会には規則性がないため先が読みづらいことがわかり、一方、生物としての人間は遺伝子の効率的な拡散のために「互恵的利他」を選択していることも学問的にわかってきました。そして商業の分野では人々の志向の規則性もわかり始めています。

国際社会におけるその「互恵的利他主義」の効用は、かつて植民地であったようなアジアやアフリカ諸国が独立を獲得し、多様な国家が認めあい平等なメンバーとして併存できるようになったことでもわかります。ただ、先進国と発展途上国間での政治・経済・課税等の力関係はまだ不均等で、相互に多くの制約が加わっています。しかし、今のコロナの環境下で、各国はあらためて相互の助け合いが必要であることが分かりました。 その点「互恵的利他主義」による自国の国際的評価を考慮しながら政策を進めるようになれば “連帯と協調” は一層進みやすくなるように思います。

■さて、人々の毎日の暮らしぶりではどうでしょう。。
複雑系の人間を取り巻く環境は、きらびやかな虚構の世界にあります。なので 常に “こころに隙間” が多かれ少なかれあって、気をつけていても利己主義が顔を出しはじめるのが現実です。

例えば、高い立場の人が社会にむけてはステキなリップサービスは言えても、身近な人に心を向ける余裕や資財を分かち合う意識を作ることはなかなか難しかったりします。これが人間のコントロールできない感情がもつ “複雑系” の所以かもしれません。

しかし、この“心の隙間” によって人々は現世界から淘汰されていく、と笑ゥせぇるすまんの ”喪黒福造“ は言っています。
心の隙間を自分で埋めることができれば、意識や行動は複雑社会に問題を残さず、全体がもっと楽になるかもしれませんね。取り巻く社会は自分の心の作用が、そのまま鏡に映し出されたものかもかもしれません。
そう言えば、筆者の仕事部屋の掛け時計の秒針は4年前からおかしな動きをします。筆者が見ていないと高速で回っていて…。。見るとピタッととまったままじっとしている・・。再度目を離すと普通に秒針を刻んでいます。機械ですからきっと何か規則性があるのでしょうけれど、この事は知らないで置こうと思います。知らない方が生活を豊かにすることもあるように思うからです。

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今年もたくさんのサポートを頂きまして心から感謝しております。
また、取りとめもない稚拙なブログに目を通してくださいましてありがとうございました。

来年も皆様の事業とご家族のますますのご繁栄と、
そして1日も早い世界中のコロナ感染の終息を祈っております。❅❅❅

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                                                                                                                                                  (文責:金田一喜代美)

※複雑系生物学や経済学は筆者の門外漢ですが、経済や商業を営むのは人間ということから接点を考察しました。従いましてブログはあくまで私的見解にとどまります。

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(注釈)
1「民間経済組織」
自らの要求を満たすという利己主義が動機になり、その為に財・サービスの生産と分配が行われ。得られる便益はそれに対して消費者が支払う費用負担と釣り合うとする組織。
2「共同経済組織」
共同要求を満たすためのもので、生産と分配は個人ではなく共同体の目的に沿って行われる。費用は市場原理とは別の方法で共同体の構成員に配分しなおされるので便益と費用は直結しない。
3「慈善経済組織」
道徳的に価値の高い行為の原理に基づいている。見返りを求めない非利己主義的な行為動機が経済的意思決定の基礎になる。費用は市場原理とは別の方法で共同体の構成員に配分しなおされるので便益と費用は直結しない。
4互恵的利他主義の進化」論
進化生物学者ロバート・トリヴァース(1943年2月- )『互恵的利他主義の進化』(1971)を提唱した。互恵的利他主義の特徴として次の3つをあげている。①やりとりされる行為が、受け手には利益になるが、実行者には犠牲を伴う。②代償と見返りの間にタイムラグがある。③見返りを条件に犠牲を払う。Trivers, R.L. (1971). The evolution of reciprocal altruism. Quarterly Review of Biology. 46: 35-57.

《参考文献等》

・本郷孔洋の経営ノート2019(東峰出版)
・つながりの進化生物学(朝日出版社)
・DNA誕生の謎に迫る!(サイエンス・アイ新書)
・DNA複製の謎に迫る(講談社ブルーバックス)
・複雑系入門(NTT出版)
・形の科学(裳華房)
・エッシャーの絵から結晶構造へ
・ゲーム理論・入門 新版–人間社会の理解のために (有斐閣アルマ)
・起業大全(ダイヤモンド社)
・リーン・スタートアップ(日経BP)
・未来に先回りする思考法(Discover)
・FACTFULMESS(日経BP)
・2060未来創造の白地図(技術評論社)
・『私たちはなぜ税金を納めるのか』新潮選書
・『環境税の理論と実際』有斐閣
・『ヒューマニテイーズ経済学』岩波書店
・諸富徹『グローバル・タックス』2020/11/20(岩波書店)
・『国際経済学』有斐閣アルマ
・『国際関係理論 第2版』勁草書房
・『グローバルな危機の構造と日本の戦略』晃洋書房
・「法人税制の国際的調和・税率構造(特集 法人税制の国際的調和」税研 27(3), 38-45, 2011-11
・『公共財と外部性:OECD諸国の農業環境政策』(筑波書房)
・Robert Axelrod, The Evolution of Cooperation, 1985,
・Martin Nowak (2006). Five rules for the evolution of cooperation. Science
・Shortle and Uetake.,『Public Goods and Externalities: Agri-environmental Policy Measures in the United States』 (2015).
・Kolstad, C.D.,『Intermediate Environmental Economics: International Second Edition』(2011),Oxford University Press. New York.
・Barabasi,A.L.and R. Albert.,『Emergence of Scaling in Random Networks』(1999)Sience,286(5439):509-512.
・Florida,R.,『Who’s your City?;How the Creative Economy Is making Where to Live the Most Important Decision of Your Life』(2008)basic Books.
・Cowen, Tyler.,『The Theory of Market Failure』(1988)A Critical Evaluation.